Riemann-Zeta関数
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リーマンゼータ関数

難易度☆☆☆(中程度:複素数についての標準知識)

はじめに

皆さんこんにちは!

この記事ではリーマンゼータ関数について解説していきます。

唐突ですがここでクイズです。すれ違った人に、「ゼータを書いてください」と言ったら当然のように \(\zeta\) とゼータの小文字を書くとおもいますが、

大文字は次のうちどちらでしょうか?

  • Z
  • Ζ

この記事を見ようとしている皆さんなら、もちろん一発で正解しましたよね?

しかし、万が一間違えてしまった人でもゼータ関数のゼータは小文字を使うのでこの記事は読むことができます!安心してください

それでは、素数や円周率と関連のあるゼータ関数について見てみましょう!

前提知識

  • 虚数単位(i)

    \(x^2=-1\)の解は実数では存在しない(全ての実数xは\(x^2\ge 0\)である)。

    そこで、\(x^2=-1\)の解を新たに虚数単位iとした。

    複素数

    実数a,bと虚数単位iを用いて\(a+b\rm{i}\)と表される数。このとき、aを実部,bを虚部※biでないことに注意と呼ぶ。

    また、x-y平面のxを実部に、yを虚部に対応させた平面を複素(数)平面(又はガウス平面)という。この平面の利点として、点の座標を一つの数で表すことができる(例:2-3iで(2,-3)を表せる)。

ゼータ関数の式

実数の範囲では、ゼータ関数\(\zeta (x)\)は自然数のx乗の逆数和、つまり

$$ \zeta(x) = \sum_{n=1}^{\infty} \frac{1}{n^x} $$

で表されます。

とくに、\(x = 2\)のときはバーゼル問題と言われ、\(\frac{\pi^2}{6}\)に収束することが知られています。\(\sin x\)のテイラー展開や\(\frac{x^2}{4}\)をフーリエ級数展開することで求めることができます。

ゼータ関数の解析接続

先程紹介した式では、xが実数の時であり,収束する範囲は\(1 < x \)でした。これを複素数の範囲に広げる解析接続をしてみましょう。